■ 農林水産九条の会 ■

ニュースレター15号より

 8月の総選挙において、国民が自公政治「ノ―」の歴史的な審判を下しました。誕生した鳩山政権はムダ遣いにメスが入ったものもありますが、5兆円もの軍事費や米軍への「思いやり予算」にはほとんど手をつけられずにいます。また在日米軍基地の「移設問題」でも明確な態度を示していません。自民党政権以来、長年にわたって政府は普天間基地に代わる新たな「移設先」を探さなければ撤去できないという立場に固執してきました。移設先を探すことは耐え難い苦しみを国民に押し付けることにほかなりません。
 しかも移設を口実にアメリカは沖縄に最新鋭の基地を建設する狙いです。いま求められているのは普天間基地の無条件撤去を求めて本腰を入れた交渉をアメリカと行うことです。暮らしと平和を守るためにも、在日米軍基地撤去のたたかいと憲法9条を守る運動は切り離せない課題になっています。

お二人の方に寄稿をお願いしました。


憲法九条と普天間基地問題



沖縄国際大学・来間泰男(くりまやすお)

 憲法九条といえば、戦争放棄の規定である。それは、戦力を持たず、交戦はしないとの宣言である。なんらかの理由があれば、それが認められるということでもなく、「絶対平和」の主張である。侵略を受けたら「抵抗戦争」は認められるかと考えれば、それは日本国としてはダメということである(国民や民衆レベルでの抵抗の是非は別ではあろうが)。


 いま、「普天間基地」の撤去をめぐって論議がある。その隣接地に勤め先の大学があり、5年前にはアメリカ軍の大型ヘリコプターが、我らが校舎に墜落炎上した。一日も早く機能停止とし、撤去させねばならないとは、政府当局を含めて、一致しているように見える。そのさい、撤去先が「県内」か「県外」か「国外」かが、論議の対象となっている。


 私は思う。撤去先が問題ではなかろう。撤去が必要だということだけであろう。普天間基地をなくしてほしい、ただそれだけを言い続けたい。普天間だけでなく、沖縄にあるアメリカ軍基地は、1945年から65年間も居続けているのである。そんな暴虐がいつまでも許されてよいか。自衛隊という名の軍隊を持ち、外国軍隊の駐留を認めるということは、そもそも憲法九条に違犯しているのだ。戦力を持っていることと同じだ。交戦することもありうると認めていることなのだ。私は、九条に依拠して、この現実に「チェンジ」を求めたい。「日米同盟が大事だ」などといって、この現実を容認することは許さない。



命守りの「むら」で憲法9条を考える



岩手県西和賀町沢内 佐々木覓(ささきもとむ)

 50年前、岩手県西和賀町沢内(旧沢内村)で旧東北帝国大学出の青年が村に帰って村長となり先頭に立ち「自分たちで命を守るむらづくり」をしようと取り組んだその苦闘と成果が、いま記録映画となり上映が開始され始めている。


 沢内は岩手の奥羽山脈東斜面に位置し標高200メートルから450メートルの盆地で水稲栽培を主に畑作、畜産を組み合わせた農山村である。夏場には稲作最大の敵である「やませ」が来襲する冷害常襲地であり、冬は11月に雪が降り始め時には3メートルに達し4月末まで覆われる豪雪で外部から隔絶されて陸の孤島となる。いわゆる社会的弱者である乳児と老人の命が危険にさらされる豪雪、貧困、多病多死の三重苦に喘いだ「むら」で、乳幼児死亡率日本一と言ってよい地で何としても村人の命守りに総力を結集しようとした。幸い優秀な医師にも恵まれ病院再建に取り組み、日本で初めて幼児と老人医療費無料化を村長を先頭に衆議の結果決断し、乳幼児死亡率ゼロの偉業を成し遂げた。老人の経験と知恵を再生し「むら」の元気を取りもどしたのである。


 この運動の過程で主張した深沢晟雄村長の根拠は日本国是である憲法でありその前文にある平和的生存権と、25条の「健康で文化的な最低限度の生活保障」と、その大前提になる人間が人間を殺し合う戦争は絶対にしないという憲法9条にあったことを、しっかりと再確認しなければならないと痛感する次第である。聖戦だとか自衛だとか言いながら、戦争を容認する風潮は絶対阻止をし、人権と平和が守られる国づくりに力を結集しなければならない。

| nrss9j | 農林水産九条の会 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) |









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